オカヤドカリが貝から抜け出てしまうことは、しばしば見られます。
かくいう私も経験者。結局そのときは原因がわからず、3週間近く裸のままで、その後いくつかの貝を出たり入ったり、落ち着き無く転々としましたが、だんだん弱って死んでしまいました。十分に対処してやれなかったことがとても悔やまれます。
BBSでは、脱皮時に殻を脱いで砂にもぐり、無事脱皮を済ませて出てくるとまた元の貝に戻ったという話もありました。しかし、これは良い方の珍しい例ではないかと思います。
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では、なぜ殻から抜け出てしまうのでしょう。
その原因の多くはストレスです。ストレスはいろいろ考えられます。
温度・湿度が不適切、砂や水が汚れている、エサや水が腐っている、水質が良くない、仲間が死んでしまった(これはさらに他に原因があるとも考えられます)、飼育ケースに対したくさんで飼いすぎ、喧嘩をした、いじめられた、脱皮をしたい時や睡眠をとりたい時に落ち着ける環境が無い、ダニや細菌が発生している、砂が濡れすぎている、人間がいじりすぎ、大きさのあった貝が無い、環境が急に変わった、殺虫剤や芳香剤の影響を受けている等々。
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※以前、ストレスの原因として「一匹で飼っている」という文章を入れていたのですが、その一言がとても誤解されやすいので省きます。誤解というのは「一匹で飼っていると必ずそれがストレスになって死んでしまう」という風にとられることがたびたびあったということです。一匹だけで何年も飼っておられる方はたくさんいます。その方が脱皮時などには邪魔されることもなく安心であるとも言えます。
一匹より複数でいる方が好きな個体もいるし、そうでない個体もいるということです。
狭いところでたくさん飼う方がよほどよくないですね。
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貝殻から出たままだと、オカヤドカリは死んでしまいます。
早急に、考えられるストレスをとりのぞいてやる必要があります。
温度・湿度をチェック、砂・水・エサの手入れをきちんとする、適当な数で飼う、隠れ家を準備する、貝殻をたくさん準備する、触って遊びたいが我慢する、オカヤドカリのいる部屋で殺虫剤を使わない、など。考えられることは可能な限り改善してあげましょう。
単に温度が高すぎるということが結構あるようなので、まず温度を測ってみて下さい。できれば、常に温度計・湿度計を入れておくようにしましょう。
水質、ダニ、殺虫剤についてはそれぞれA13,A10,A11を参考にして下さい。
とにかく貝にもどってもらおうという応急処置の方法が、yamさんのオカヤドカリ研究所のページの中の「裸のおかやどかり」というところで紹介されています(→ヤド研は現在、一時閉鎖中となっています。
簡単に紹介すると、ヤドカリをぬるま湯できれいに砂を落とし(こすらないで洗い流す感じ)、貝殻もきれいに洗ってぬるま湯を中に少しためておきます。これらを、完全に真っ暗にできる容器、たとえば靴箱などに入れ、フタをしてそっと置いておくだけです。貝殻はヤドカリのすぐそばに置いてくださいね。
裸のヤドカリを持ち上げるのはとても難しいので、下敷きのような薄いものでそっとすくい上げるようにするといいかと思います。柔らかい腹部に傷をつけないように良く注意してください。
また、ダニやカビがついていると思われるなら、貝殻は煮沸消毒しましょう。
こんな方法で自力で戻ってくれたら、元気に回復してくれるかもしれません。
でも自力では戻らない場合、無理に貝に押し込んでも、弱っていれば貝を支える力が無く、結局また貝から出てしまうことになります。弱って貝から出てしまっている場合、残念ながらすでに手遅れのことが多いです。
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